♫
もっし
♪ もし
カメよぉ ♪
♫ カメさんよぉ〜 ♪
今日はうさぎとカメの話をしたいと思います。
聞かなくても分かってる?? いえいえ、あなたの知ってるうさぎとカメとはちょっと違います。現代版「うさぎとカメ」です。
それでは、はじまりはじまり。
むかぁし むかし あるとことに うさぎとカメが住んでいました。
「もしもし、カメさん、君はどうしてそんなに歩くのが遅いんだい? 世界で一番ノロマだね」
「なんだって、うさぎさん。そこまで言うなら君と競争しようじゃないか。向こうに山が見えるだろう。あのふもとまで競争だ」
「ああ、いいとも」
「それじゃあ うさぎさん、明日の朝、ここからスタートだ。僕は今から森の仲間たちに伝えてくる。みんなにゴールでどちらが先に着くか見ててもらおうよ」
「おもしろい。上等だ。」
翌朝、うさぎはスタート地点に来ました。
「ふん、カメのやつ、僕が途中で昼寝でもすると思っていたら、大間違いだぞ。絶対に休むものか」 うさぎは自信満々でした。
ところが、カメはいつまでたってもやってきません。 「あいつ何やってるんだ?」 うさぎは言いました。
そして、とうとう、お昼近くになってしまいました。
「カメのやつ、もしかして家からここに来るまで、時間がかかっているのか? もう待てない! ゴールには森の仲間が待っているんだ!」
うさぎは一人でスタートしました。脇目も振らずに一直線で走ります。
そして、猛烈な勢いで走り抜け一気にゴールしました。
ところが、ゴールには誰もいません。 出迎えてくれるはずの森の仲間たちが、誰一人いないのです。
うさぎは疑問に思いました。 「あれ? おかしいな。みんな、どこに行ったんだろう?」
うさぎが不思議に思っていると、知り合いのロバが近くを通りかかりました。
うさぎはロバに声をかけます。 「ねえ、ロバくん、今日のレースのこと知らないかい? ほら、僕とカメが競争するっていうやつさ」とうさぎが訊くと、
「ああ、そのレースなら、とっくに終わって、みんな家に帰ったよ。カメくんの勝利さ」 と、ロバは答えました。
「えっ!! ど、どういうこと? 僕は途中でなまけて昼寝なんてしていないし、あのノロマのカメに抜かれるはすはないよ!」 うさぎは聞きました。
「なに言っているんだ、うさぎくん。カメくんはね、今日の明け方にスタート地点に行って、君よりずっと早くスタートしたのさ、そしてとっくにゴールしたよ」
「なんだって? 」うさぎは、驚きました。 「ずるいよ。そんなの不公平じゃないか!」 すると、ロバは言いました。
「君、なんにも分かっていないね。世の中っていうものは、不公平にできててるんだよ。」
「生まれつき背の高い人もいれば、低い人もいる。容姿端麗の人もいれば、そうでない人もいる。お金持ちの家に生まれてきて、何不自由なく暮らす人もいれば、貧乏な家に生まれて、お金に困ってる人もいる。」
「そう、世の中は不公平なんだよ。カメくんはそのことをちゃんと理解していた。」
「世の中で唯一平等なものが時間だということもね。君とカメくんの24時間も同じように過ぎていく。その時間を利用してカメくんは、君を打ち負かしたんだ。君の完敗だよ!」 うさぎは、愕然としました。
確かに自分は「時間」というものについて、何も考えたことはなかった。
ロバにさとされ、うさぎは、すごすごと山に帰りましたとさ。
めでたし、めでたし。
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現代版「うさぎとカメ」の話いかがでした?
世の中って不公平ですよね。でも不公平って嘆いていても何も変わりません。
カメさんのようにちょっと工夫するだけで結果は出せるのです。
例えば、
世界最速のランナーは100mを9秒台で走ります。そのランナーに勝つにはどうすればいいか?
簡単です。1分間早くスタートすればいい。
たった1分で、オリンピックのゴールドメダリストに勝てるのです。
あなたは賢いカメになりたいですか? それとも うさぎ?
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